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私はけんさきと申します。保育歴七年の悩める保育士です。
今回は保育園などで偏食に困っている方に向けて私なりの考えを発信します。
好き嫌いが多い子どもとは

最近特に増えたとか言われがちですよね。
保護者や園の先生方に取ったら給食を残しておやつしか食べない、なんてなったら栄養が偏ったりしないかな、成長に悪影響がないかな、何とか食べさせないと!となってしまいがちですね。
そもそも子どもの好き嫌いはいくつか理由があります。
1.おなかがすいていない。そもそも間食やらなんやらでおなかがすいていない。なら食べませんよね。空腹は最高のスパイスです。たくさん遊んで汗かいて、おなかを空っぽにしていきましょう。
2.食べたことがない。初めての物は警戒します。大人だって未知のものは怖いですよね。もしかしたら偏食の子は少し敏感なのかもしれません。一口食べて一緒に喜ぶ。まずはこれにつきますね。親しい人がおいしそうに食べるのも安心に繋がります。
3.嫌な経験がある。私事ですが、固形チーズを食べた日に髄膜炎で病院に運ばれました。それ以降病気とは全く関係ないのにもかかわらず大好きだったチーズは口に入れようと舌だけで嗚咽するほどでした。いわゆるトラウマですね。経験の代償はあるとしてもそういった理由はあるのかもしれません。無理強いはお勧めしませんが食べてみると案外食べられることもあります。
4.親に好き嫌いが多い。やっぱり身近にいる人が嫌い!と言っているものを簡単に食べられません。大好きな人がおいしそうに食べる。それを見て子供もおいしそうに食べる。これが一番ですね。食事は楽しくないと。
5.匂いやら触感が苦手。大人でもいますよね、オクラのねばねばが苦手だ―とか。そういったところは料理の工夫で食材そのものは食べられることも少なくないみたいです。おいしい料理って偉大ですよね。私は給食が出す気です。
様々な種類がありますが、一番良いなと思うのはこれらたくさんの方法を子どもに押し付けるのではなく一緒に楽しんで試してみるということですね。
偏食で悩む方へ
好き嫌いが多い、がさらに進むと偏食という言葉を使いますよね。偏食とは特定の物しか食べないことを言い、極端になってくると白米しか食べません!
なんて方もいます。
そしてこれは子どもの我がままではなくて、本当に食べられない場合もあります。保育士の皆さんに気を付けてほしいのは「きらいでも食べられる」「頑張れば食べられる」「小学校に言ったら困るよ!」
などと無責任な言葉かけをしないでください。偏食ちゃんはデリケートな方も多く、傷つきやすいように思います。
無責任な正しさを押し付けるのは保育ではありません。
もしかしたら味覚に異常があるのかもしれないし、もしかしたらアレルギーがあるのかもしれないし、もしかしたら心的トラウマがあったり子供ながらのSOSかもしれないです。
なのであまりにも偏食がすごい場合は病院の受診をおすすめします。
偏食だった子が他も食べられるようになった件
最後に好き嫌いが多く、白米しか食べなかった子が二年越しに少しずつ他の物も食べるようになった話をします。
その子は本当に白米しか食べず、しかしミルクやおやつは食べられました。なの知らない人から見るとただの我がままのように感じられていました。実際味覚には何も問題なかったのもあります。
そんな子にどうにか給食で白米以外も食べてもらえないだろうかと量を減らしたり楽しくなる雰囲気にしてみたり、あーんしたり、それでも4歳児クラスでしたが白米しか食べませんでした。
その後五歳のある時期に一口食べられるようになりそこから少しずつ食べようという意欲に変わっていったんですが
その一年何をしたかと言いますと
とにかく遊んだ!
食事関係ないやん!と思った方、関係大ありです。たくさん遊ぶとおなかは減ります。単純ですがそういうことです。もちろんそれだけが理由ではありません。むしろそれはおまけです。
この子は園での生活を見る限り笑顔もほぼなく行動量も少なく、無気力に近い状態でした。
遊びの充実は生活の充実。
つまりこの子の心を遊びで揺らし、安心や充実で満たしていこうと思ったわけです。
この取り組みは大成功!この子は走る遊びが大好きになり汗をかきながら毎日遊び表情の変化も見られるようになってきました。
……ところが何も食べません。相変わらず少しの白米だけ。ここで次の取り組みです。
関係性の見直し
その子と先生の関係性の見直しをしました。それまでは先生として何とかこの子を導いていかなくては、とたくさん遊びに誘ったり声を掛けていました。
しかしそうではなくて毎日遊ぶ中でこの子が何を好きなのか、私はどんな先生なのか、互いに距離を詰めていきました。
子どもの生活というものは登園!準備!遊び!片づけ!グループレッスン!食事!遊び!というように一つひとつが区切られているわけではありません。
とても流動的につながっているんです。
それまでは遊びの部分のみ活性化を目指して関わってきていました。そのおかげか遊び!の部分はとても充実し始め表情も明るくなっていったわけです。
そこを切ってしまわずグループレッスンでも、食事でも、他の場面でもこの事のかかわりを大切にしていきました。そうすることで遊ぶとき以外にもこの子自身も先生と関わろうとするようになってくれました。
そんなある日、給食に一緒に行くときに
「今日も食べるんやめとく?それとも一口一緒に頑張ってみる?」
何となく聞いてみました。ちなみに一か月前にも同じようなことを聞いてあっさり断られています。
「……うん」
ところがその日は意を決したように頷きました。そこで白米とニンジン一枚、小指ほどのお肉、具のないお汁一口を用意しました。
そしてあーんすることを了承してもらい(以前はあーんをしても口を開いてくれませんでした)口に含む。必死な顔をして咀嚼し飲み込みました。
「え?!食べられたやん!!」
※給食中は大きな声を出してはいけません
それでも食事の部屋に響くほどの私の声。この日を境にこの子は一口まず頑張るようになりました。
もちろん食べられたことを二人で喜びいろんな人に自慢しに行きました。周りの好反応も良かったですね。
結局何が言いたいかというと
こういったパターンで偏食改善の兆しも見られることもあるということです。二人の関係性が変わるだけで受け入れられなかったことも受け入れてみようかな、という気持ちになることもあるみたいですね。
この子は本当に頑張りました。自分で最後は決心して食事に向き合いました。先生たちが出来ることはそんな気持ちを支えたりそっと後押ししたりともに頑張ることかなと思います。
決して私達保育士がすごいのではなくて、最後は選択した子どもがすごいんだなと思います。
ありがとうございました。なにかありましたらコメントか
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